このコンテンツは、下駄箱の上に水槽を置く事を推奨するものではありません。水槽の設置は自己責任でお願いします!
水槽は、水槽専用台に置くべきなのは、百も承知。
でも、家で許される水槽の設置場所は、玄関の下駄箱の上のみ。
(幼児がいるご家庭では、室内設置は色んな意味で、逆に危険!)
と言う事で、60cm規格水槽を設置する為の下駄箱の補強を考えます。
下駄箱が水槽の荷重に耐えられるか。
水槽の自重、飼育水、底砂、器具(照明、上部フィルターや外部フィルターを横に置くなら、そこに入る水の重さ)の重さの合算です。
60cm規格で、80Kgぐらい
60cmワイドで、150Kgぐらい
90cm規格で、180Kgぐらい
下駄箱にもよりますが、補強したとしても60cm規格が限界と思います。
60cm規格水槽の場合、水、底砂を入れると80Kg程度になり、重さで下駄箱が壊れる可能性があります。
下駄箱が壊れれば、その上に載っている水槽も落下します。
家の下駄箱は、住宅に備え付けで壁と一体になっている為、下駄箱の破損イコール家の破損である事の方が問題です。
対策としては、下駄箱の下の空間に支えを作ります。
角材を切り出して作っても良いのですが、微妙な高さの調整には、それなりの労力が必要です。
そこで既製品のプラ束を使いました。床下の補強に使用する床束の一種です。
今回使用したのは、樹脂製のプラ束です。1本で最大荷重1,200Kgで垂直耐荷重が400Kg以上あるそうです。
他にも同様の製品で鋼製束などがあります。
右が鋼製束で、左がプラ束です。
下駄箱の天板が水平を保てるか。
重量物を置いて天板がたわむと、水槽が歪みガラスが割れる恐れがあります。
家の下駄箱の天板は厚みが3.5cmあり、頑丈そうに見えるのですが、何箇所かノックすると明らかに軽い音がする箇所があり、中が空洞であると推測します。
そこでベニア板を敷いて、重量が平均して天板に掛かる様にします。
ベニア板には、以下の様に色々種類があります。
ラワンベニヤ
ラワンランバーコア
シナベニヤ
シナランバーコア
MDF合板
ランバーコアは、集成材をラワンやシナの板で挟んだ合板で、ベニアより強度が落ちます。
ラワンは、表面が赤茶色で見た目が良くありません。シナは表面が白い木目の綺麗な板です。
MDFは、木の粉を圧着した物で、水や湿気に弱く、水に濡れた場合、ボロボロに崩れる事があります。
今回の選択としては強度もあり、見た目も綺麗なシナランバーコアの12mm厚を採用しました。
玄関に置く物なので、見た目を気にして、合板横のカット面に木口テープを張り、1枚板の様にしました。
ちなみに合板は、板の接合に接着剤が使われており、ここにホルムアルデヒドが含まれている事があります。
シックハウス症候群の原因物質ですので、小さなお子様がおられる方は、出来る限り
この等級が星4つ「F★★★★」の物を使用したい所です。
私がコンパネ(コンクリートパネル)を選択肢に含めなかった所為がここにあります。
下駄箱の天板に合板を乗せただけでは、滑りやすいので、滑り止めマットを敷きました。
この時、滑り止めマットと天板の材質には注意が必要で、ニスや塗装、木目シートやビニールクロスの上に塩ビ製の滑り止めマットを敷くと可塑剤の移行と言う現象が起こって、双方が溶着する事があります。
筆箱の中の定規と消しゴムがお互い溶けてくっ付くあれです。
天板がPVCシール(木目調のシート)である可能性を考えて、可塑剤の移行が起こらない事を願いつつ、天板と合板の間は、アクリル製(写真右)の滑り止めマットを敷いています。
合板と水槽の間にも滑り止めマットを敷いています。こちらは塩ビ製(写真左)。
他にも、玄関に水槽を置くリスクとして
・寒暖の差が激しく室温の調整が難しいので、保温に電気代が掛かる。
・災害時に玄関で水槽が破損した場合、靴の上にガラス片が飛散し、非難時に靴が履けない。
水槽をアクリルにするか、別途クローゼット等に履物を収納しておいて、窓からも逃げれる様にしておいても良いかもしれません。