海水水槽の立ち上げ2(水槽と器具を設置し海水を入れる)

このコンテンツは、海水魚飼育について記載しています。海水で淡水魚は飼えません!

海水水槽立ち上げ記録です。海水水槽の立ち上げ1(器具の準備)でも記載しましたが、
この記事は、海水魚の飼育をメインとした外部フィルターを使用した強制濾過による
水槽立ち上げ手順になります。
サンゴ飼育等の場合は、ベルリン式等ナチュラルシステムの構築もご検討下さい。
 

海水水槽の設置

(1)水槽を洗う。
水槽を水洗いします。洗剤は使用しません。水道水のみで洗います。
※飼育水にRO水を使用される方は器具や砂の洗浄もRO水で行った方が良いです。
水槽洗浄後
【関連記事】それでも下駄箱の上に水槽を置く。下駄箱を補強。(自己責任)
 
(2)底砂も洗ってから水槽に敷きます。
未洗浄のサンゴ砂は、良く洗ってから使用します。
※ライブサンド等バクテリア付き底砂の場合は洗わずにそのまま水槽に敷きます。
今回は「プラチナリーフサンド No.1 極細タイプ 5kg」を使用しています。
プラチナリーフサンド
 
お米を磨ぐ要領で、底砂を洗います。
結構ゴミが含まれてます。いろいろ浮いてきます。
サンゴ砂洗浄
 
60cm規格水槽に、極細サンゴ砂5Kgで、だいたい2cm厚になります。
底砂
 
海水を入れると、こんな感じです。
海水入れた底砂
 
(3)海水を作り、水槽に入れる
バケツ等に水道水を入れヒーターで水温を24度にします。
飼育する生体に合わせた比重になる様に、比重計で計りながら人工海水を溶かします。
写真では、1.024になってますが、飼育水は日々蒸発して比重が上がって行くので、
極力1.020になる様にします。
海水作成
 
ちょっとずぼらですが、水温調整の時、私の場合は、バケツに水を入れた後、
お湯を足して温度調整しています。
この場合、お湯は沸騰させてはいけません。
沸騰させると水道水の不純物が濃縮されてしまいます。
 
新しい海水を作る場合に限り、人工海水のパッケージに記載の通りに、
水量に対して規定量の人工海水を溶かせば飼育水は出来上がります。
今回使用しているインスタントオーシャンの場合は、1Lに33g溶かせば、
比重1.020の海水が出来ます。
 
フィルター起動時に濾過槽に水が吸い込まれ水槽から飼育水が減りますので、
使用するフィルターの濾過槽容量分余分に海水を作ります。
 
(4)フィルター、保温器具を設置し、ライブロックを入れる。
海水水槽機材設置
ライブロックには、色々な生物が付着しています。
今回、投入のライブロックには、目立った所で、カーリー(セイタカイソギンチャク)4匹、
冠の直径が3mm程度のケヤリムシが1匹が付いていました。
生きたバクテリアも多く付いていると思われますので、
水槽立ち上げ時にライブロックを導入したのは、このバクテリアの導入が目的です。
カーリーも導入されちゃいまいたが、、、。
 
(5)飼育水の空回し
ヒーター、フィルターの電源を入れたままの状態で数日の間、水を空回しします。
空回しする期間については、生体の種類や飼育数により異なります。
小さな生体1、2匹程度なら数週間後に導入可能になると思います。
私は、パイロットフィッシュ等は入れず、
魚の餌を少量入れて濾過バクテリアの定着を待って、このまましばらく空回しします。



海水水槽の立ち上げ1(器具の準備)

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私の場合、子どもが磯遊びで採取した生き物の飼育と観察を目的にしていますので、
海水魚の飼育をメインとした強制濾過での水槽立ち上げを行います。
サンゴ飼育等の場合は、ベルリン式等のナチュラルシステムの構築を検討下さい。
以下、今回の海水水槽立ち上げに際し用意した器具です。
 

海水水槽立ち上げ準備

(1)水槽の設置場所を決める
エアコンがあり、水の取り回しが容易で、水槽台、床に強度があり、
静かな部屋(子どもが暴れない)が理想ですが、当方、許されるのが、
玄関の下駄箱の上のみです。
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(2)濾過フィルターの選定
飼育したい生体に合わせて設備を用意するか、使用する設備に合わせて飼育する生体を選ぶか?
当方の場合、設置場所の都合上、設備に合わせて生体を選択になります。
 
・オーバーフロー
当方、設置場所の都合上、オーバーフローは行えません。
 
・上部フィルター
後のプロテインスキマーや、ポンプの増設の為、水槽上の空間は開けておきたいので
上部フィルターは、採用しません。
塩ダレの問題や設置場所の都合上、あまり重量物を載せたくないと言うのもあります。
 
・外掛式フィルター・投込式フィルター
メインで使用するには、濾過能力が不足してますし、海水で使用すると塩ダレの問題があります。
 
・外部フィルター
設置場所は、フィルターの揚力の範囲なら、比較的融通がききます。
濾過槽の容量分、水量が増えます。
単体で、水流ポンプの代わりになります。
 
当方環境では、外部フィルターを採用しました。
 
(3)底砂の選択
まず、底砂を敷く、敷かないの選択肢があります。
チンアナゴ、テッポウエビ等、生体によっては必須になります。

    底砂を敷くメリット

  • 見た目がキレイ。
  • 底砂自体に濾過能力がある。
  • 底砂を厚く引くことで嫌気濾過(硝酸塩を還元濾過し、窒素にして空気中に放出)が期待できる。
    底砂を敷くデメリット

  • 残餌や生体の糞等、栄養塩(硝酸塩、リン酸塩)が蓄積する。
  • 白点病等の病気の温床になる。
  • 底砂にコケが生える。
  • 底砂を厚く敷くと嫌気域ができ、で硫化水素が発生する可能性がある。
  • ライブロックを底砂に直置きすると、ライブロックが腐敗する可能性がある。

デメリットの方が多いので底砂は必要ない様に思いますが、
貝など砂に潜って寝る生体の為に、底砂は敷くことにしました。
 
次に、海水水槽で使用する底砂は主にサンゴ砂かアラゴナイトサンドですが、
いずれも飼育水を弱アルカリ性に保つ緩衝作用があります。
 
アラゴナイトサンドとサンゴ砂の違いは、
アラゴナイトの方が溶けやすく、微量元素とミネラルが飼育水に供給され、
リン酸塩の含有量が少ない等と言われています。
 
ですので、RO水を使ってるとか、ナチュラル水槽で底砂が何cmと言うならともかく、
元々ケイ酸・硝酸が含まれる水道水で人工海水を溶いている私のレベルだと
気にしても仕方ないので、普通のサンゴ砂を使用しました。
ライブサンド等バクテリア付き底砂は、密閉されたパッケージの中で、好気性細菌が生きているとは思えないので、
普通のドライのサンゴ砂を購入しました。
 
底砂の厚みについては、
還元濾過を目的にするならば、10cm前後の厚みで敷く必要があります。
当方の水槽では、微量元素の供給、硝酸塩の排出は換水にて行いますので、
重量があり、病気の温床になりやすい底砂は薄め(2cm程度)に敷く予定です。
 
(4)その他、必要な物
海水水槽なので勿論、海水が必要です。今回は、人工海水を使用します。
ちなみに、多くの人工海水は、観賞魚専用人工海水の為、活魚(食用)には使用できません。
 
海水を作るには、比重計が必要になりますが、メーカー指定の分量を守っていれば新しく海水を作る場合については、比重計が無くてもつくれます。しかし、飼育水は常に蒸発しており、飼育水の比重を計るのに必須となります。
他に、水温維持の為、ヒーター、クーラー(又は冷却ファン)両方必要になります。